本号の特集テーマは、「国連憲章体制への挑戦」としました。数多くの投稿を予想していましたが、「国連憲章」という言葉から国際法を対象としていると理解されたのか、国際政治をご専門とする方からの特集テーマへの投稿が少なかったような気がします。けれども、特集テーマ論文はもちろんのこと、特別寄稿、独立論文、研究ノートで扱われた問題も多岐にわたるので、本号全体として、国連が直面しているさまざまな挑戦を理解する一助になりえるのではないかと思います。
また、書評・紹介では、国際法、国際政治の両方の立場から国際機構を扱った著書2冊ずつの紹介を、書評論文としてご執筆いただきました。日本における国連・国際機構研究が充実しつつあることが感じられます。
投稿論文の中には、残念ながら今回は見送らざるをえないものもありましたが、いずれも意欲的な研究でした。今後のご発展を祈念いたします。これからもたくさんの会員の皆様からのご投稿をお待ちしています。とくに、若手研究者の方は、研究大会で独立報告として発表した後に投稿されることを期待します。
今年も編集作業が遅れ、非常に煩雑な作業となりましたが、このように無事に上梓されました。これもひとえに国際書院社長石井彰氏の多大なるご協力の賜物です。最後になりましたが、本学会を代表しまして心から御礼申し上げます。
編集主任 秋月弘子
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