転換期世界における法の現代的使命を「高度技術社会における法と倫理」、「新たな法思想に向けて」を柱にして論じ、今日の「法、文化、科学、技術 異文化間の相互理解」を求める。本書は世界、法と正義、文化の深淵を示唆する。 (1989.3)
自由から法に至る秩序形成過程を跡づけながら、正義という社会秩序の理念と社会解体への衝動との緊張関係という、社会秩序に内在する基本的ジレンマを追究する。いわば現代法哲学の諸問題の根源を今日、改めて本書は考える。 (1990.3)
法の歴史を述べ、日本法の「法の十字路」としての性格を明らかにする。各種の基本法の必須事項を示した上で、実際の裁判がどのように行われるかを解説する。保健関係法を扱った「社会法」、国際私法についても説明が行われる。 (1994.5)
近代市民法の思想的背景から説き起こし、20世紀における法の実態を鮮明にしながら、我が国の現行法制度の構造を浮き彫りにする。法現象の理論的渕源を論理的に追究する思考訓練の方法も示され、各種の国家試験にも有益である。 (1993.12)
基本的事項を分かり易く説明し、どのような法的考え方が現代社会にとって有効か、また将来への先導制を有するものであるか、過去はどうであったかを考える。本書は「制度の維持」より「利用者の権利」を中心に叙述されている。 (1995.5)
監査役制度の制度的展開の基礎事情を説明する。監査役制度を商法の枠組みから論述し、背景の社会的要請をも検討し、併せてその延長線上に展望される監査役制度の発展の方向を示唆する。今日見直される監査役制度の新しい理論書。 (1997.3)
地域や集団の歴史的過去や文化構造を含む概念としての法文化における対立と交流を総合的に考察する。本書は「自己所有権」に基づく近代所有権思想に21世紀的問い掛けをする。 (2000.1)
市場あるいは交換や取引の背後にある法文化的背景、法文化的意味を探る本書は、地理的・歴史的な角度から、市場経済、市場社会などの概念が持つ深層の意味理解に向けて果敢な挑戦を試みた。 (2002.2)
租税を法文化として捉え直し、租税の歴史の深層に入り込むことによって問題の根源を浮上させ、21世紀の租税の姿を描くべく法学としての租税の新しい地平を開拓する。 (2005.3)
生物進化と法、イスラム法での身体と内面、自己・所有・身体、王の身体・法の身体、犯罪人類学と人種、身体刑と生命刑の連続性と非連続性、清代の医療提供の仕組みなどを論ず (2005.9)
英文と邦文を対照に編集されており、修正された部分は注を施して訳出されている。日米憲法比較のために、日本国憲法とその他の国会法、公職選挙法、内閣法、裁判所法などの関係条項を記し、読者の便宜を図る。 (1992.7)
新版では最新の研究成果を取り入れ、より厳密な訳出を試みており、建国時アメリカ合衆国デモクラシーの息吹が伝わってくる。法律英語の練習の用途にも叶い、多くの読者の期待に応えうるもになっている。 (2002.9)
アメリカにおける法文化的背景が立法過程と法解釈に与えた影響を探りながら、判例法の解釈を重視しつつ、判例法に抵触する法律の機能・役割に目を配ったアメリカ合衆国憲法の注釈書。 (2000.12)
人的関係、家族法典、統一親子関係法といった構成をとり、カリフォルニア州民法典の家族関係の部分の翻訳である。文献目録と事項索引・法令索引は貴重な資料である。家族法の改正の背景と変遷を記述した解説も有益である。 (1989.8)
実体法とその実体法を機能させる家庭裁判所などの組織及び諸々の手続に関する規定を訳出した。家庭裁判所、離婚、扶養、養子縁組、離婚と別居、児童の保護という構成をとり、解説では、家族法における変化の全体的素描を行った。 (1992.1)
イギリスは1989年「児童法」、1991年「児童扶助法」を制定した。家族の自律性が失われたとき、「家族」の機能を補う役割を法が代替することになった。子の福祉を至高の考慮事項とするイギリス児童福祉法の研究書。 (1996.12)
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